初回のお客様に安心してもらう施術前説明では、上手に説得することよりも、サービスの範囲、当日の流れ、体調上の注意、施術する部位、料金、途中で変更・中止する方法を分かりやすく示すことが先になります。
お客様が「何をされるか」「いくらかかるか」「嫌なときに断れるか」を理解し、自分で選べる状態になってから施術へ進むのが基本です。
全国一律の説明時間や法定チェックリストは確認されていないため、初回は一律に5分や30分と決めるのではなく、メニュー、使用製品、体調、契約内容に応じて確認項目を調整します。
この記事では、現役セラピストの接客、新人の施術練習、スタッフ教育、サロン運営に使えるように、8ステップの説明手順、質問例、見合わせ基準、記録方法までまとめます。
初回のお客様が施術前に不安になるポイント

予約どおりに来店したものの、受付でいきなり細かな病歴を聞かれたり、説明がないまま着替えを渡されたりすると、お客様は「このまま任せてよいのかな」と戸惑います。
初回客が知りたいのは技術理論の詳しい解説ではなく、今日のサービスで行うこと、行わないこと、自分が選べることです。
特に不安になりやすいのは、痛くないか、どこまで触れるか、着替えや露出はどうなるか、追加料金がないか、体調について何を話せばよいかという点です。
そこで受付直後に、記入、ヒアリング、着替え、施術、会計までの順番を30秒程度の案内例にまとめておくと、次の行動を想像しやすくなります。
「本日は、最初に体調とご希望を確認し、施術する部位、姿勢、料金をご説明します。内容を確認していただいてから、お着替えと施術へ進みます」
この案内では安心を保証せず、確認してから進む手順を示している点がポイントです。
仮に60分コースを予約したお客様が、退店まで60分だと思っている場合、着替えと確認を含めて約90分かかる店舗なら、受付時点で違いを伝えないと後半で焦りや不満が生まれます。
| 説明方法 | お客様が受け取る情報 | 選ぶ基準 |
|---|---|---|
| 「心配ありません」とだけ伝える | 何を根拠に任せるのか分からない | 単独では使わず、内容や中止方法を続けて説明する |
| 流れ、範囲、料金を示す | 当日の行動と負担を予測できる | すべての初回説明に入れる |
| 選択肢を示す | 部位、圧、会話、継続を自分で決められる | 希望が分からないときや不安が見えるときに使う |
消費者契約の考え方でも、契約内容は明確で分かりやすく伝え、年齢、心身の状態、知識や経験などを考慮して必要な情報を提供することが求められています。
安心の中心は「断れること」が分かる説明
初回説明で見落とされやすいのが、お客様に拒否や変更の方法を伝えることです。
「途中でも圧を弱くできます」「触れてほしくない部位は外せます」「気分が悪いときはすぐ中止します」と先に伝えておけば、我慢を前提にしない関係を作れます。
会話量についても、静かに過ごしたい人に雑談を続けないよう、受付時に希望を確認しておくと接客のずれを減らせます。
会話の距離感に迷う場合は、無言でも心地よい接客の考え方も参考になります。
診断する質問と希望を聞く質問を分ける
リラクゼーションのカウンセリングは、病名や不調の原因を決める場ではありません。
無資格のリラクゼーションサービスでは、医療や国家資格者の業務と誤認される説明を避け、本人が感じている状態、安全確認に必要な情報、希望する過ごし方を聞きます。
「肩の不調の原因は姿勢ですね」と決めつける代わりに、「今日はどの部分を中心に触れてほしいですか」「避けたい動きはありますか」と尋ねます。
強い痛みや急な症状がある場合は、原因を推測して施術を勧めず、利用を見合わせて医療機関への相談を案内する対応が適しています。
安心につなげる施術前説明の8ステップ

説明に慣れていないスタッフほど、体調の質問を続けたあとに料金を忘れたり、施術内容を話したつもりで中止方法を伝え忘れたりします。
説明項目を8つの順番に固定し、お客様の回答によって途中の確認を増やす設計なら、読み上げ接客になりにくく、抜けも見つけやすくなります。
- サービスの目的と当日の流れを伝える
- 来店目的と希望を聞く
- 当日の体調と安全上の注意を確認する
- アレルギーと使用製品を確認する
- 施術部位、姿勢、着衣を説明する
- 力加減と中止の合図を決める
- 料金、施術時間、所要時間を確認する
- 質問を受け、選択と了承を確認する
すべてを同じ長さで説明する必要はなく、オイルを使わないコースなら製品説明を短くし、初めて使う製品がある場合は成分や使用箇所を詳しく伝えます。
STEP1・2:目的と流れを伝え、希望を聞く
最初に「本日はリラクゼーションを目的としたサービスです」と範囲を示し、診断や医療行為を行う場ではないことが伝わる表現にします。
続けて、休息したいのか、特定の部位を中心にしたいのか、静かに過ごしたいのかを尋ねます。
「今日は、どのように過ごせると満足できそうですか。休息を優先する、気になる部位を中心にする、会話を少なめにするなど、ご希望があれば教えてください」
「どこを治したいですか」という聞き方ではなく、本人の目的と希望を聞く形にすると、サービスの範囲を保ちやすくなります。
質問の組み立てを深めたい場合は、セラピストに必要なカウンセリング技術で、開いた質問と選択式質問の使い分けも確認できます。
STEP3・4:体調、服薬、アレルギーを確認する
体調確認は、現在の体調と皮膚状態、アレルギー、慢性疾患、過去のサービスによる不調という4区分にすると整理しやすくなります。
- 発熱、強いだるさ、吐き気、息苦しさはないか
- 飲酒していないか
- 骨折、捻挫、打撲、急な強い痛みはないか
- 傷、赤み、炎症、感染症が疑われる皮膚状態はないか
- 通院、治療、服薬、医師から受けている注意はないか
- 妊娠中または妊娠の可能性がないか
- 化粧品、香料、植物、食品、ラテックスなどで反応した経験はないか
「現在、通院や服薬はありますか。病名を詳しく伺うことが目的ではなく、今日のサービスで避ける刺激や姿勢がないかを確認するための質問です」
回答だけで医学的な可否を決められないときは、無理に結論を出さず、施術を見合わせるか、主治医への確認を案内します。
STEP5・6:部位、姿勢、圧、中止方法を決める
「全身を行います」という説明だけでは、臀部、大腿部内側、鎖骨周辺まで含むのかが分かりません。
施術する部位、行わない部位、うつ伏せや仰向けなどの姿勢、タオルで覆う範囲、手や肘、器具の使用を分けて伝えます。
「臀部はタオルの上から触れる予定ですが、外すこともできます。大腿部の内側へ移る場合は、その直前にも声をかけます」
業界資料では、大腿部内側について鼠径部から10cm以内を目安とする注意が示されており、包括的な署名だけで済ませず、触れる直前にも了承を確かめる運用が適しています。
圧は弱めから始め、「痛い、しびれる、くすぐったい、息苦しい、気分が悪いときは止める」と伝えます。
声を出しにくいお客様には、手を上げる合図や指を動かす合図など、言葉以外の方法も用意できます。
STEP7・8:料金と時間を示し、了承を確かめる
料金説明では、コース名、施術時間、退店までの所要時間、税込料金、指名料、延長料、材料費を分けます。
例:60分コースが税込6,600円、指名料が550円、着替えと初回確認を含む所要時間が約90分なら、会計予定額は7,150円であることを開始前に示します。
「本日は60分コースと指名料で、合計7,150円です。延長や追加メニューは、内容と金額をご案内し、希望を確認してから追加します」
最後は「分かりましたか」だけで終えず、「変更したい部位はありますか」「不安が残っている点はありますか」「この内容で進めてもよいですか」と段階を分けます。
説明だけで終了する選択肢がある店舗なら、そのことも伝えておくと自由意思を確認しやすくなります。
施術を見合わせるケースと迷ったときの対応

予約枠が埋まっている日にお客様から「少し熱っぽいけれど受けたい」と言われると、売上や期待を気にして判断が揺れやすくなります。
施術を受けたいという本人の希望だけで、安全上の懸念がなくなるわけではありません。
業界の自主資料では、発熱、多量の飲酒や酩酊、ぎっくり腰や骨折などの急性のけが、皮膚の炎症や感染症が疑われる状態、急性期の心臓・脳血管障害などの5群が、原則として見合わせる状態として整理されています。
自主ガイドラインは法令そのものではありませんが、店舗基準を作る際の参考になります。
| 状態 | 基本対応 | 迷ったときの基準 |
|---|---|---|
| 発熱、強いだるさ、吐き気 | 当日の施術を見合わせる | 本人が希望しても、通常どおり行わない |
| 酩酊、多量の飲酒 | 施術を見合わせる | 受け答えが明瞭でも、飲酒量や状態を確認する |
| 急な強い痛み、骨折、捻挫、打撲 | 該当部位を自己判断で施術しない | 急性症状なら医療機関への相談を案内する |
| 傷、炎症、感染症が疑われる皮膚 | 接触と製品使用を避ける | 狭い範囲でも判断できなければ見合わせる |
| 妊娠中、服薬中、通院中 | 一律に可否を決めない | 主治医の注意、姿勢、刺激内容を確認できなければ保留する |
仮想ケース1:発熱を隠して来店したお客様
例:初回のお客様が受付で「朝は37.8度だったが、今は下がったので大丈夫」と話したケースを考えます。
この場合は「今は下がっているから短時間なら可能」と独自に判断せず、当日の利用を見合わせる店舗基準を説明します。
「本日は発熱があったとのことですので、通常のサービスは行わず、体調が落ち着いてから改めてご案内します」
キャンセル料を免除するかどうかは店舗規約によりますが、体調不良時の扱いを予約画面と受付で一致させておくとスタッフが迷いにくくなります。
仮想ケース2:服薬中だが詳しく話したくないお客様
仮に服薬中とだけ回答し、薬の名前や病名は話したくないというお客様が来店したとします。
セラピストは回答を迫らず、「身体への刺激や姿勢について医師から注意を受けているか」「今日、強い痛みや息苦しさがないか」など、当日の安全確認に必要な範囲へ質問を絞ります。
判断に必要な情報を確認できない場合は、部位や刺激を限定するのではなく、施術を保留する選択も必要です。
見合わせる理由は病気への評価ではなく、「店舗では医学的な判断ができず、本日のサービスを安全に組み立てられないため」と説明します。
違和感を一律に施術後の自然な変化と扱わない
施術中や施術後に痛み、しびれ、ひりつき、かゆみ、赤み、息苦しさ、気分不良が出たときは、良い変化の途中だと決めつけず、まず刺激を止めます。
状態を確認し、必要に応じて医療機関への相談を案内するとともに、発生時刻、部位、使用製品、本人の訴え、店舗の対応を記録します。
お客様が続行を希望しても、通常の施術を続けることが適切とは限りません。
そのまま使える質問例と説明トーク

質問項目を増やした結果、お客様が尋問されているように感じ、すべて「特にありません」と答えてしまう失敗があります。
質問は、目的を短く伝える、答えやすい選択肢を出す、自由回答を加えるという3段階にすると会話になりやすくなります。
質問票のチェックだけで終わらせず、回答に応じて施術内容がどう変わるかまで伝えます。
| 確認したいこと | 質問例 | 回答後の対応 |
|---|---|---|
| 来店目的 | 「休息と、気になる部位への施術では、今日はどちらを優先したいですか」 | 施術配分と会話量へ反映する |
| 苦手な刺激 | 「押される、伸ばされる、くすぐったい刺激で苦手なものはありますか」 | 該当する手技を外す |
| 触れてほしくない部位 | 「避けたい部位はありますか。途中でも変更できます」 | 施術表へ明記して担当者間で共有する |
| 姿勢 | 「うつ伏せ、仰向け、横向きで苦しくなりやすい姿勢はありますか」 | クッションや施術順を調整する |
| 会話量 | 「静かに休みたい、必要な声かけだけ、会話を楽しみたい、のどれが近いですか」 | 施術中の声かけ頻度を合わせる |
短く答えるお客様への聞き方
「特にないです」と答える人に同じ質問を繰り返すと、説明より詮索に感じられることがあります。
その場合は、「では弱めから始め、部位が変わるときにこちらから確認します」と初期設定を示し、変更できることを伝えます。
セラピスト:「施術中は静かに過ごしたいですか、それとも必要な確認をしながら進める方がよいですか」
お客様:「静かな方がいいです」
セラピスト:「承知しました。姿勢を変えるときと圧の確認だけお声がけします」
必要以上に話を引き出すのではなく、得られた回答を接客へ反映することが信頼につながります。
強い圧を希望されたときの返答
強い圧を希望された場合も、希望された強さをそのまま提供する約束はしません。
お客様:「かなり強く押してほしいです」
セラピスト:「最初は状態を確認できる強さから始めます。強さは少しずつ調整しますが、痛みやしびれが出る刺激は行いません」
強い刺激を我慢するほど価値が高いという説明は避け、セラピスト側の安全基準を示します。
ストレッチを組み合わせる場合も、可動域を競わず、安全な補助方法と注意点を踏まえて中止の合図を決めます。
デリケートな部位は直前にも確認する
受付で全身施術に了承を得ていても、臀部、鎖骨周辺、大胸筋周辺、大腿部内側などへ移る前には、施術位置と触れ方をもう一度伝えます。
「次は臀部の外側をタオルの上から圧しますが、行わずに脚へ移ることもできます。どちらがよいですか」
返事が曖昧、聞こえない、身体がこわばるなどの反応があるときは、了承したと解釈せず、その部位を外します。
最初の署名、施術直前、施術中の反応という複数の時点で意思を確かめる運用が、継続的な同意です。
同意書・カウンセリングシート・施術記録の使い分け

署名欄を用意したことで説明が完了したと思い込み、スタッフが紙を渡すだけになってしまう店舗があります。
同意書はサービス範囲や説明内容への意思確認、カウンセリングシートは体調や希望の把握、施術記録は当日の実施内容と変更の保存というように、役割を分けます。
| 書類 | 主な役割 | 記載例 | 使い分ける条件 |
|---|---|---|---|
| 同意書 | 説明を受け、選択した内容を確認する | サービス範囲、変更・中止方法、使用製品 | 初回、内容変更時、デリケート部位を含む場合 |
| カウンセリングシート | 当日の安全確認と希望の把握 | 体調、服薬、アレルギー、避けたい部位 | 初回に詳しく確認し、再来時は当日の変化を更新する |
| 施術記録 | 行った内容と反応を残す | 姿勢、部位、圧、途中変更、違和感への対応 | 来店ごとに作成する |
同意書へ署名があっても、事業者の責任が一律になくなるわけではなく、全面的な免責を前提とする運用は避けます。
署名より前に、読みやすい説明、質問する時間、拒否や中止を選べる状況があったかが問われます。
健康情報は利用目的を示して必要な範囲だけ聞く
病歴などは要配慮個人情報に該当する場合があるため、取得目的を示し、原則として本人の同意を得て扱います。
- 安全にサービスを提供するため
- 当日の部位、姿勢、刺激を調整するため
- 施術履歴と本人の希望を管理するため
- 緊急時や問い合わせ時の確認に使うため
健康情報を安全確認のために取得したあと、同じ同意を根拠に広告メールへ使うのではなく、販促連絡は別のチェック欄で意思確認する方が明確です。
紙は施錠できる場所へ保管し、電子データは閲覧権限を設定して、担当外のスタッフが自由に見られないようにします。
保存期間は全国一律の数値を推測せず、適用法令、契約、苦情対応、使用システムを確認したうえで店舗規程に定めます。
料金と契約条件は施術前に数字で示す
価格を消費者へあらかじめ表示する課税事業者では、税込価格が分かる表示にします。
単発コースだけでなく、回数券や継続契約を提案する場合は、総額、有効期限、予約条件、解約条件を1回当たりの価格と分けて示します。
例:5回券が33,000円なら、総額33,000円、1回当たりの計算額6,600円、利用期限、未使用分の扱いをそれぞれ確認します。
いわゆるエステティックに該当し、提供期間が1か月を超え、総額が5万円を超える契約は、特定継続的役務提供の対象となる可能性があります。
対象契約には、法定書面を受け取った日から8日以内のクーリング・オフなどのルールがありますが、単発のリラクゼーションサービスへ一律に適用されるわけではなく、サービスの目的と契約実態による確認が必要です。
記録には評価ではなく事実を書く
「面倒なお客様」「神経質」といった評価語は、次回担当者の先入観を強め、本人へ開示された場合にも説明しにくい記録です。
代わりに「右肩は弱めを希望」「会話は姿勢変更時のみ希望」「14時20分に左腕のしびれを訴えたため中止」のように、発言、時刻、対応を分けます。
施術中に部位や圧を変更した場合も、最初の計画だけでなく、何を変更し、本人がどのように選んだかを残します。
スタッフ教育で説明品質をそろえる方法

ベテランは雑談の中で確認し、新人はシートを上から読み上げるだけでは、お客様が受け取る情報に差が出ます。
教育では話し方の個性をそろえるより、開始前に確認できていなければならない項目と、見合わせ時の報告経路を共通化します。
ロールプレイの法定回数や全国共通の練習頻度は確認されていないため、店舗のメニュー数、採用状況、事故や苦情の記録に応じて実施頻度を決めます。
運用例としては、1ケース10分のロールプレイ、5分の振り返り、合計15分を1セットとし、発熱、強圧希望、会話を望まない人など条件を変えて練習できます。
開始前チェックリスト
初回対応を観察するスタッフは、印象だけで評価せず、次の項目を一つずつ確認します。
- 非医療のリラクゼーションサービスであることを説明した
- 来店から会計までの流れと所要時間を伝えた
- 来店目的と希望を本人の言葉で確認した
- 発熱、飲酒、急なけが、皮膚状態を確認した
- 通院、服薬、妊娠、アレルギーを必要な範囲で確認した
- 施術部位、姿勢、着衣、使用製品を説明した
- 触れてほしくない部位を確認した
- デリケートな部位を個別に説明した
- 圧の調整方法と中止の合図を決めた
- 税込料金、施術時間、所要時間、追加料金を説明した
- 質問と変更の機会を設けた
- 説明、希望、了承内容を記録した
12項目のうち何点なら合格という一律基準にせず、安全に関わる項目が1つでも抜けた場合は再練習するなど、項目の性質で評価します。
3役ロールプレイで見落としを見つける
セラピスト役とお客様役だけで練習すると、会話に集中して説明漏れを見つけにくいため、観察役を加えた3人で行う方法があります。
- お客様役は「初回、強い圧を希望、右足首を昨日ひねった」など3条件を持つ
- セラピスト役は受付から施術開始直前までを10分で対応する
- 観察役はチェックリストへ事実だけを記録する
- 本人の振り返りを2分、観察役の共有を3分行う
時間設定は法定基準ではなく練習例なので、複雑なオイルメニューや契約説明がある場合は延長します。
評価では「優しかった」ではなく、「追加料金を言わなかった」「中止の合図を決めた」「足首について自己判断せず見合わせを検討した」と観察可能な行動を返します。
施術前説明で避けたい言い方
お客様を安心させようとして、結果、安全性、不調の原因を断定する言葉を使うと、サービスの範囲を超えた期待を生みます。
| 避けたい方向 | 言い換え例 |
|---|---|
| 安全性を断定する | 「体調を確認し、途中でも刺激を変更または中止します」 |
| 病名や原因を決める | 「原因の判断はできませんが、現在感じている状態と希望を伺います」 |
| 強い刺激を勧める | 「弱めから始め、痛みやしびれが出ない範囲で調整します」 |
| 施術後の不調を一律に正当化する | 「違和感が出た場合は施術を止め、状態に応じて医療機関への相談をご検討ください」 |
| 不安をあおって契約を迫る | 「内容、総額、期限、解約条件を持ち帰って検討できます」 |
スタッフごとの言い回しを完全に統一する必要はありませんが、説明する情報と断定を避ける基準は店舗全体で共有します。
説明を技術研修とサロン運営につなげる
施術前説明は接客だけの課題ではなく、手技、姿勢調整、衛生、個人情報管理、料金表示をつなぐ運営技術です。
月ごとの苦情や中止事例を匿名化して振り返り、「どの質問がなかったか」「説明と実際の施術が一致していたか」を確認すると、チェックリストを現場に合わせて更新できます。
リラク研究会では、セラピストの技術研修、経営学習、交流を継続的に支援し、東京・名古屋・大阪での実技講習、WEBセミナー、動画教材を提供しています。
開催内容や提供条件は講習や時期によって異なるため、参加を検討する場合はリラク研究会についてで案内を確認してください。
初回のお客様への説明で目指すのは、巧みな話術で緊張を消すことではなく、施術内容、体調上の注意、料金、中止方法を理解したうえで、受けるかどうかを本人が選べる状態です。
まずは現在の受付を8ステップと12項目のチェックリストで見直し、説明したつもりになっている箇所を1つずつ言葉と記録に置き換えるところから始められます。
参考・出典
本記事は、以下の公開情報を確認し、独自に構成・執筆しています。
- 第3条(事業者及び消費者の努力)(参照日: 2026年9月15日)
- 施術者向け|施術前カウンセリングのポイントとは?3つの注意点をわかりやすく解説 – お役立ちコラム – JHA 一般社団法人 日本治療協会一般社団法人 日本治療協会(参照日: 2026年9月15日)
- ・医業類似行為に対する取扱いについて(◆平成03年06月28日医事第58号)(参照日: 2026年9月15日)
- 消費生活の制度・環境づくり | 消費者庁(参照日: 2026年9月15日)
- (参照日: 2026年9月15日)
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